今年は若い頃から影響を受けてきた多くの先人たちが、次々と亡くなっていくという辛い1年でした。
これまでに受け取ったたくさんのものを、これからも大切にして、忘れずにいようと思います。
<お知らせから>
何人かの方々から問い合わせいただいていましたが、2024年版のカレンダーの販売はありません。
後段にも書きましたが、来年のいくつかの予定のため、カレンダー用の写真のセレクトに集中する時間が取れませんでした。
楽しみにしていただいたみなさんには大変申し訳ありませんが、おゆるしください。
2025年版は無事刊行できるように頑張ります。
年の瀬ということで、少し今年を振り返りながら、来年のことをお知らせしたいと思います。
<過ぎた2023年のこと>
今年もひと月の半分を沖縄、その半分を東京という2拠点を行き来する生活のパターンは変わらずにスタートしました。
2月に『リメンバリング オキナワ 沖縄島定点探訪』を刊行し、3月には沖縄テレビによる『リメンバリング オキナワ』の取材(https://www.youtube.com/watch?v=MClHGl2Tgao)と放送。
4月、5月と連続でジュンク堂でのトークイベント。
8月には、D&DEPARTMENT OKINAWA主催のもと、プラザハウスショッピングセンターに於いて監修の當間さんやコラムを担当していただいたRobさんとのトークを行いました。
9月には、巻頭のコラムを執筆していただいた川平朝清さんのカジマヤーのお祝いがあり、当日参加された500名のみなさんへのお土産に『リメンバリング オキナワ』を選んでいただました。
そして、『おきなわいちば』82号では、僕と『リメンバリング オキナワ』について大きく掲載していただきました。
そして12月には全く予想もしなかったことですが、2023年沖縄県内の書店売上げ第2位となり、まさに『リメンバリング オキナワ』漬けの1年でした。
<そして、2024年のこと>
『リメンバリング オキナワ』漬けの1年でしたが、その合間に書籍の「沖縄島探訪シリーズ」とは別の撮影を続けていました。
音楽に例えるなら、「沖縄島探訪シリーズ」がポップスだとすると、こちらは実験音楽的ジャンルとでも言えばよいでしょうか。
編集者やインタビュアーを横断する仕事ではなく、純粋な写真家としての活動です。
ここ何年か、並行して3つのテーマを撮り続けています。
この中から2024年夏(日時未定)、沖縄の空を撮影した写真の展示を行う予定です。
場所は那覇の浮島通りにあるLuft shop (www.luftworks.jp)
わたしたちの目の前にある沖縄の空が、今まで見ていたものとは違ったものとして浮かび上がり、沖縄の現在を映し出すような写真を展示できたらと思っています。
日程は決まり次第お知らせします。
内地の方も、ぜひ見に来てください。
そして、写真展に合わせて写真集の刊行も予定しています。
こちらは『沖縄02 アメリカの夜』( http://bit.ly/48gwBZy )以降休止状態だった出版部門「ライフ・ゴーズ・オンinc」を再始動させて、少部数豪華版で刊行予定です。
トゥーヴァージンズからの『リメンバリング オキナワ』に続く「沖縄島探訪シリーズ」については今のところ未定です。
上手くタイミングが合えばという感じですが、今現在動いていないので、2024年というよりは2025年の可能性が高いかもしれませんが、もし今思い描いているものが刊行されたらと思うと心が踊ります。
いずれにしても、来年は写真家中心の1年を送れればと思っていますが、どうなるでしょうか。
2024年は、1979年に初めて沖縄へやって来てからちょうど45年。
自分にとっては節目の年です。
沖縄に対して常に外部としてある自分にできることはなにか。
何度でもここから始めたいと思います。
2024年もどうぞよろしくお願いします。
岡本尚文
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素晴らしい書き手に出会えたこと、嬉しく思います。
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長い間、ヨーロッパで差別されてきたロマ民族がウクライナの戦火から逃れる中で、なお差別される現実を確かな眼差しで捉えた写真に圧倒される。
愛楽園というハンセン病感染者を隔離し、差別に苦しんだ人たちが住んだ場所での展示は、ロマとハンセン病感染者とが二重写しになり、長い歴史を重ねても、未だ世界から差別がなくならない現実をあぶり出す。
今回のために作られた写真冊子も素晴らしく、2月に行われた対談のアーカイブも放映されていて、展示内容について深く知ることが出来る。
4月23日まで開催されているので、ぜひ足を運んで欲しいと思います。
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長い間、ヨーロッパで差別されてきたロマ民族がウクライナの戦火から逃れる中で、なお差別される現実を確かな眼差しで捉えた写真に圧倒される。
愛楽園というハンセン病感染者を隔離し、差別に苦しんだ人たちが住んだ場所での展示は、ロマとハンセン病感染者とが二重写しになり、長い歴史を重ねても、未だ世界から差別がなくならない現実をあぶり出す。
今回のために作られた写真冊子も素晴らしく、2月に行われた対談のアーカイブも放映されていて、展示内容について深く知ることが出来る。
4月23日まで開催されているので、ぜひ足を運んで欲しいと思います。
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【お知らせ】
昨年1年間かけて制作していた、沖縄島探訪シリーズ第3弾、『リメンバリング オキナワ 沖縄島定点探訪』が2月2日(沖縄は2月6日)に発売となります。
「戦後復興期の風景」と「同位置から撮影した現在」の写真を並べて紹介。
歴史的出来事から市井の人々の暮らしまで、定点写真と詳細なキャプションで沖縄の暮らしの変遷をたどります。
アメリカ人が撮影した戦後沖縄の写真をまとめたサイト「REMEMBERING OKINAWA」の運営者Donn Cusonさんご協力のもと、写真の一部とタイトルを使用させていただきました。
戦後復興期の貴重な写真群は必見です。
これら昔の写真の年代確認や撮影地の特定は、本書監修の映画監督・當間早志さんにお力添えいただきました。
撮影地の詳細なキャプションやコラム、撮影した場所にたどり着けるQRコード付きです。
可能であれば書店さんで購入していただき、諸事情ある方はAmazonなどネットでの購入をお願いします。
内容については少しずつお知らせしていきますので、引続きどうぞよろしくお願いします。
JUGEMテーマ:写真
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8月20、21日は沖縄公演です。
まだまだ始まったばかりでどんな風に変化して行くのか楽しみです。
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3代目館長金城政則さんが逝去され、閉館しました。
友の会によって保存を模索する動きもあるようです。
1950年に建てられた現存する沖縄最古の映画館首里劇場を知ってもらおうと、記事を全文公開します。
https://note.com/twovirgins/n/na3a9837caa74
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スタッフも若いんだろうなぁ。
凄い機動力。
深さではなく広さで勝負。
入門編としてはよく出来てて楽しかった。
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僕も藤井さんもいわゆる二拠点生活をもう10年以上続けている。
最近は沖縄でのタイミングが一緒になることが多く、千ベロ仲間でもあります。
昨年、ホテルアンテルームで行った写真展で展示した「沖縄03 俯瞰」シリーズの中の1点(那覇の松川・三原界隈)を表紙に使いたいというありがたいリクエストをいただきました。
クレジットには記載されていませんが(藤井さんにはお願いしたんだけどなぁ…)、フォントを含むデザインアイデアは僕がやっています。
表紙、ぜひ横に倒して御覧ください。
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個人の内面との向き合いから作品を制作するのも勿論ありだが、社会的な事象に向き合うChim↑Pomの作品に大いに刺激を受けた。
広島と福島、原爆と原発、という出来事と場所にこだわり続ける姿勢。
ここで受け取ったものを忘れずに僕も沖縄という場所と出来事にこだわっていきたいと思う。
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本土復帰50年を迎える沖縄は様々な角度から綴られてきた。ジュンク堂那覇店店長の森本氏を編者に迎え名作を厳選し収録した一冊。
【収録作品】
『ハァーイーヤア』川上健一
『小さな恋のメロディ』吉田修一
『金城米子さん』花村萬月
『珊瑚礁の女』椎名誠
『スーパースター・瀬長亀次郎』佐野眞一
『背中の傷と差別』松永多佳倫
『消し去られた、生の痕跡』藤井誠二
『レールの向こう』大城立裕
『孤島夢ドゥチュイムニ』崎山多美
『ギンネム屋敷』又吉栄喜
沖縄の作家の作品、県外の作家が沖縄をモチーフに書いた小説、ノンフィクションまでを一冊に詰め込んで、沖縄のさまざまな顔を体験、体感できるアンソロジー。
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会場はLuft shopとRENEMIAの2箇所。
Luftは金城信吉が撮影した沖縄各地の民家・遺構の写真のスライドショーによる展示。
RENEMIAは那覇市民会館・沖縄国際海洋博覧会「沖縄館」・自邸の図面の展示。
金城が撮影した写真の力に圧倒される。
彼が写真にとらえた家や建築物は白黒写真により光と影が強調され、物のテクスチャーを浮かび上がらせる。
またあるものは建物と背景を含んだ空間をとらえて、沖縄の伝統的な集落の構成を浮かび上がらせる。
そして、写真というものが持つ時間性。
撮られた時から50年を経過した写真は金城を離れて、時代と時間を顕在化し、人々の記憶を刺激する。
僕は写真家として金城の写真を見たが、図面についても、その細部から現れるものがたくさんあるのだろう。
建築家の方たちによる、金城の図面の読み込みが現れるのを楽しみにしている。
期間は5月22日まで。
写真と沖縄に興味のある方はぜひLuft shopのスライドショーを見て欲しい。
『沖縄・原空間との対話』の復刊本、11000円と高価ですが、僕の一冊目の写真集『沖縄01 外人住宅』と同じサンエムカラー(写真集の印刷では定評のある印刷所)での印刷で、黒の締りも良くとても原本からのスキャンとは思えない出来です。
第一会場 Photograph
Luft shop
902−0065 沖縄県那覇市壺屋1-7-16 #103
tel 098-988-1391 shop@luftworks.jp
第二会場 Drawing
RENEMIA
900-0032 沖縄県那覇市牧志2-7-15
tel 098-866-2501
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『ちむどんどん』が今のところ復帰前の沖縄を全く描けていない、または敢えて描かない中で、沖縄人が抱えた(抱える)苦悩と希望を内地出身の監督中江裕司が当時を知るスタッフの証言なども交えながら描いた。
満島真之介を中心とした役者人の演技も素晴らしく、怪獣ドラマを作る異端の集まりである円谷プロというチームを演じた。
異端の集まりだからこそ、復帰前の沖縄人も排除されることなく活躍出来たのだろう。
復帰50年という節目であり、沢山の記念企画が行われているが、付け焼き刃的なものも散見する。
そうした中で、この『ふたりのウルトラマン』は沖縄がアメリカ施政下から日本復帰へと移り変わる中で、そのアイデンティティを巡り、苦悩とともに前を向いて進まざるを得ない姿をしっかりと描いた作品として記憶されると思う。
再放送などあれば是非ご覧ください。
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写真のサインなどに使います。
本当になんでも書けるんですよ。
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僕の中では、羽良多平吉さん、平野甲賀さんとともにリスペクトを捧げる装丁家でした。
最近では、自分の写真が書籍の表紙に使われることも多く、デザインイメージを相談されることもあるので、改めてこの本を読み直してみようと思う。
<添付写真、『アメリカンビレッジの夜』以降の書籍表紙写真は岡本撮影>
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