2010.09.16 Thursday
「骨からの戦世 65年目の沖縄戦」比嘉豊光写真展を見て
「骨からの戦世 65年目の沖縄戦」比嘉豊光写真展を見て
8月の沖縄滞在中に佐喜眞美術館で「骨からの戦世 65年目の沖縄戦」比嘉豊光展を見た。
これは、戦後65年が経過した沖縄で今年3月に発見された日本兵の遺骨を撮影した写真展。
比嘉氏は那覇市真嘉比と浦添市前田で行われた遺骨収集作業に立ち会い、そこで発掘された遺骨を発掘場所で撮影した。
遺骨と撮影者の間には確かに空間があり距離がある。その距離を空間的にも精神的にも近付き過ぎず、離れ過ぎず撮影した写真からは死者に対する愛情のようなものが浮かび上がっていた。
撮るということは批評であり、愛の表現でもあるということを見る者に突きつけて来る写真。
そして、記録と記憶。
「骨からの戦世 65年目の沖縄戦」
10月29日から11月5日まで東京駿河台の明治大学で展示、10月30日には講演会とシンポジウムが予定されている。
8月、佐喜眞美術館でのシンポジウムの様子(沖縄タイムス)